まっすぐな月の光 髑髏城の七人月〜上弦の月〜 後期公演感想

えーーーー!!!!!!?????????
髑髏城の七人月 上弦の月 めっちゃくちゃに面白いしめっちゃくちゃに良いよーーーー!!!!!!!!!!
 
私は上弦のオタクだけど、でも上弦正直勧めづらくて。
私は好きなんだけど……好きな役者が特にいなければ下弦のほうがいいかな…と日和ってしまってたとこあるんだけど、今なら「上弦!!上弦見てください!!下弦ももちろん見てほしいのでとりあえず1回ずつ!!」という気持ちで山から降りて野を駆け回れる。
この終盤ではもう、それも難しいんですけどね。みんな!ゲキシネの時はよろしく!
 
最終回みたいになっちゃうから終わるまではちゃんと書かないけど。
最初はほんと、不安で。月髑髏不安要素多いけど下弦より圧倒的に上弦が不安で、大丈夫かなこれ、ちゃんと幕は開くんかな……って怯えながら初日に向かったし、初日見たときは「お、おう…………」ってテンションにもわりとね、なったんだけど……今はすごく上弦が好きだし、一人でも多くの人に上弦を見てほしいな〜と思っているので、すごく幸せです。序盤のハラハラする上弦を見守れたことも含めて、すごく幸せな体験をさせてもらいました。もらいまし…もらってます!!まだ終わってない!!まだ続く!!
 
捨之介の項目でも書くんですが、ここにきて上弦髑髏という作品がものすごくストレートになってきたと感じます。
最初は下弦大正解なのに上弦混沌としてんな…みたいに思ってたんですけど、今となっては、髑髏城の七人としては下弦が正しさに近い。髑髏城の七人月としては上弦が正しさに近い。という気持ちだなぁ。月髑髏という作品が、親切なように見えて実は落とし穴がものすごく多くて、ボコボコの穴があちこちに開いている髑髏なので、そのデコボコに添う力は上弦のほうがやや強い気がしています。
 
なので、上弦は変わらず歪だけど、その歪さこそが月髑髏本来の姿なんだなーって。
花鳥風とくらべて相互不理解の色が強くて、青春の過ち、痛み、苦しみの要素が強いけど、ワカドクロから始まった捨天別役髑髏城がいったんこの月で幕を引くのは、ちょっと感慨深い気がしちゃいますね。
月がワカドクロのブラッシュアップかっていうと違って(やっぱその役割は花のものだと思う)、これは新しい月髑髏というお芝居なんだけど、大団円!って形で終わらないところもまた髑髏城らしいというか。
やっぱある程度観た人間の心を荒野にしてほしい。楽しく苦しみたいし、つらいよ〜〜!!!って泣きながらチケ増やしたい。そういう需要に応えていただきありがとうございましたーーー!!!いっぱいいっぱい苦しみましたこれからもまだまだ苦しみますーー!!!!
 
拗れたオタクが勝手に苦しんでるのは、本当に勝手にやってることなので「いや別に苦しくないよ」「楽しかっただけだよ」という皆様にはその感性を大事にしてほしい。
苦しみを楽しんでしまうオタクですみません……髑髏胃痛、めちゃくちゃ楽しいです……。
 
 
■捨之介
福士捨 宮野捨見たあとだとやっぱりめっちゃ爽やか。すだちの匂いがする。
なのに宮野捨が言わされてない下ネタ言わされてるんだからここはなんなの?この荒野何?怖い……やめてふくしくんをこれ以上そんな……極控えてんのに研音に怒られたくないんだよこっちは!!!!!!(春の研音&準劇団員祭り 極髑髏)
 
正直ねぇ月始まったときはねえ、「やっぱ捨って年齢重ねた人間やる役だしなあ…」という思いがぬぐえなかったんですが、ここにきて「月の捨は福士くんのほうがすっと嵌るかもしれん…」という気持ちになってきたので、本当に自分としてもびっくりです。
 
最初の感想からずっと言ってるんですが、月捨はすごくかたちが歪なんですよ。まっすぐで、善で、正義で、だけど独りよがり。天魔王に敗北して初めて、天と蘭が見ていた地獄を理解する。這い上がる瞬間で本編が終了するという、見ててすごくハラハラしてしまうタイプの捨。わたしは捨のことが大好きなんだけど、やっぱり月捨って、歴代の捨に比べると自己主張が強くて勝手で独善的だなと思っちゃうんですよね。天魔のことも蘭のことも、わかろうとしたんだろうけど理解できてなくって、それで天を追い詰めてしまうわけだから。捨がもうちょっといろいろな視点からものを考えてくれたら、他ならぬ捨自身が傷つかずに済んだのになって、悲しい。
 
そういういびつな捨だけど、福士くんのような若い人が演じていると「若いもんなぁ…わかんないよな」って気持ちになる。回りを完全に見ることができなくても、完全に他人を理解できなくても、しょうがないよ若いんだもん。月捨においては「若さ」がキャラとしての説得力に繋がる場面もあるんだな、っていうのが私の後期月髑髏を見ていていちばん大きな気付きかもしれない。(もちろん下弦は下弦で大好き!)
 
若い頃のぎらぎらした、理想を追い求めて自分の物差しで世界を測ってしまう危うさが、月捨の歪さと噛み合ってしっくり来るようになってきて。最初はいっぱい不安な点があったけれども、福士くんにしかできない捨がきちんと出てきてくれて嬉しいです。爽やかだけど儚げな笑みとか、翳りを感じさせる事が多かったんだけど、最近はか細いけれどもまっすぐ伸びている月光、という印象かな。ちょっと不器用に見える捨だからこそ、最後の笑顔に嘘がないと思えてほっとする。
 
上弦の捨はね、自分が「過去にとらわれている」ということにどっかで気づいていたと思うな。とらわれているとわかっていても、俺は大丈夫なんだ、だから天と蘭を助けてやらなきゃいけないんだ、って言い聞かせながら闇雲に世捨て人を演じようとしていた人に思える。やっぱりそのへんは、小栗捨に近いと思うんだけど…福士捨は小栗捨ほど取り繕うこともうまくなくって、がんばってほころびを繕いながら、なんとか傘の役割をはたそうとしていた人に見える。
だから「お前みたいな向こう見ずが」って霧丸に言うの、誰と重ねて言ってるんだろうな〜ってずっと思ってたけど、やっぱり自分、なのかな。と今は思います。霧丸の姿を通して、いまとらわれている自分の姿を見ていたのかもしれないなあ。上弦においては「昨日に向かっているんじゃ意味がない」も、霧丸にってだけじゃなくって自分に言い聞かせていた言葉なのかも。
 
上弦捨は終盤のギアのかけ方がすごく好みなんだよなぁ。叫びに、思いに混じりけがなくて、絶望までもがストレートで、闇のなかにすこんとまっすぐに落ちていくようにみえるんですよね。それが辛いけど、なんとなくどこかに爽快感もあるかな。どこかで気持ちのよい負け方、というか…謎な感覚なんですけど、あって然るべき敗北に見えます。
ほら全国大会で優勝するには一年の大会のとき地区本選で敗北しといたほうが盛り上がったりするじゃん!?そういう感じ!!
 
天魔が飛び降りたあと、下弦捨は呆然と立ち尽くしてから後ろにふらふらとよろめき、座り込んでしまったんですけど、上弦は天の落ちていった先へとふらふら歩いていって、霧丸に止められるんですよね。上弦捨は、どこかで鎧を剥がしたあとの結末を予期していた気がします。下弦よりも上弦のほうが、捨から天への理解度合いは高い気がするんですよね。それでもこのまま天魔王をやらせているよりは、鎧を剥がして訴えかけるほうが人の男を取り戻せる確率は高い、と考えていた、、とか……うーん、まぁこのあたりは完全に根拠無し妄想ですが。
 
とにかく彼は「天魔王」ではなく「人の男」と、仮面も鎧もない姿で相まみえて、話がしたかったんだと思います。だからわざわざ、鎧を斬る剣をこしらえた。その鎧さえ取り払えば、昔みたいに話ができるんじゃないかと思っていた……。
彼は天魔のことも、蘭のことも、好きだからこそ過去のしがらみに囚われていてほしくなくって、でもその彼らからすると「しがらみに囚われている」ことこそ生きる意味を見いだせる最後の拠り所だったわけなので、つれえ…ほんとつれえなぁ……。
 
でも福士捨。もう闇ではないよ。
一時期はほんと闇に飲み込まれるんじゃないかって不安だったけど、いや今も頼りないんだけど、でも確かに光を感じるよ。
私は捨之介が最後、川を越えて光の方角へと走っていくのがものすごく好きなんですよね。蘭が「一度洗い流すしかない」と言って、そのまま囚われてしまった川。捨之介も最後のほうは川に浸かってずぶ濡れになって、囚われかけてしまうのだけど、最後にはその川を越えて乾いた大地へと戻っていく。花鳥風月通してすごく好きだな〜と思うシーンなんです。
 
あと、研音に怒られるのは怖いけど……でも……
鴈鉄斎と最近仲良しなの、めーーっちゃか〜わいい!
アドリブ対応とかできるのかな…大丈夫かな…って思ってたけど、返しの方向性が予想外すぎて「なにが出てくるかわからんパンドラの箱」を毎日パカパカされてる気分になる。新感線の舞台でこんなド天然アドリブを見ることになるとは思ってなかった……ありがとうカワイイよ…。
 
下ネタを言うようになったのは(最近止められたぽいけど)別にいいんだけど、いいんだけどなんかちょっと寂しさはある。ちょっと前までnon-noのグラビアで「彼女は大学のころいたけど、その子と別れてからはなんもないです笑 けっこう引きずるタイプなんで笑」ってインタビューに答えてた上弦捨はもういないんだ……下弦捨にキャバクラ連れていかれたらいっしょに行っちゃうんだ…うっ嫌だ…嫌だ上弦捨ピュアなままでいて……もう手遅れ……
 
果たしてあと一週間 研音に捨之介を取り上げられないまま駆け抜けられるのか!?
 
■天魔王
上弦天魔王はオタクの情緒を捏ねてちぎって投げるのがうますぎるので、捏ねられてちぎられて投げられてる……。こんなん無理…こんなん無理じゃん…って毎回泣いている。
 
上弦はじまった時は、なんて拗れた解釈の天魔王出してきたんだよ…って思ったんだけど、月での変更点を鑑みれば、逆に?王道の解釈だったのかもしれないな、とこの時期になって思えてきました。戯曲上の姿を追いかけてても、他の天魔と比べてさらに粘度が高いようなきがするんですよね。月天、あ。
 
もうなんかね〜上弦天魔王のテーマ「愛」なんだよな。愛でしかないんだよ!!
月髑髏上弦天魔王 今年のテーマは「愛」です!!!!よろしくお願いします!!!!
 
彼は国盗りとか天下とか戦乱とかは正直どうでもいいんですよね。ただ、天としての信長が為していたことだから、その再現として天をやり遂げようと頑張ってるだけで。彼にとって、自分が「天」であること以外、愛した人と添い遂げる方法はないんですよ。蘭と違って、もしその人が生きていたとしても添い遂げられやしないんですよ。だから「自分が天だ」ってことを拠り所にして、生きることしかできなかった。
 
蘭への口移しも、これまでは「天魔に一方的に与えられた酒を飲み、蘭が堕ちる」という描写だったんですけど、今回においては天魔王にとってもあの口移しは大きな意味を持つ、己にとっての儀式だったんじゃないかと感じます。
そもそも、あの口移しってモロにイエスキリストの「最後の晩餐」なんですけど(この酒はわたしの血なので、この血を飲むときあなたのなかにもわたしの血が流れますよ、って言ってワインを分けあたえたアレですね)。天魔王たちは、まさしくイエス・キリストの立場からあの酒を分け与えてると思うんですよ。死した信長の復活した肉体が自分である、という意識で。
 
例えばこれはワカ天もそうだと思っているんだけど、「蘭を手に入れることも含めて織田信長」だと思ってるのが上弦天な気がしていて。あの口移しによって蘭を手に入れ、そこで初めて自身も完全な天魔王となれる、という天魔王にとっての儀式の側面があるように思えてならないんですよね。ただ、上弦天魔にとっては、蘭は愛した人の忘れ形見でもあって、憎らしくもあるけれど愛した人の愛したものだから……「蘭を愛した信長ごと己の身の内に取り込む」儀式だったのかもしれない。
最近の上弦天魔は蘭を愛してるんだなと感じます。蘭に勝てないということをわかっていて、それでも、信長が蘭を愛していたことは事実だから……愛しているのも嘘じゃないんじゃないかな。憎いのも本心だろうけど。
 
愛しているからこそ憎らしい、みたいな像ともまた、違うとは思うんですよね。
蘭のことを愛している。でも、愛してるからといって生きていてほしいわけではない。なんじゃないかな。
信長を手にかけたのも(たぶん上弦は手にかけてると思います)そうだと思うと納得いく。天魔にとって、愛していること=生きて傍にいてくれること。ではない。むしろ天魔は信長のために「死にたかった」んじゃないかな。だから嘘の遺言でも「死ねと言われた」と言ってみせる。
「自分のために死んでくれること」が究極の愛だと思っていて、だからこそ生駒に死を選ばせて喜んじゃう。そういう天魔王なのかも、という気がしています。
 
「殿はお前に生きろといい」のあとにひと呼吸置いてから「わたしに死ねといった」って言うんだけど、その時の表情が…ものすごく苦しそうで、そうだよね…そこからは嘘だもんね…って辛くなってしまった。
上弦天魔王。殿を本当に愛しているけれども、愛しているからこそ蘭にかなわないことを知っていて、その冷静さがアンバランスで、とても苦しい。
 
「所詮お前も天はつかめない」と言って蘭の息の根を止める天魔王だけど、天魔王にとって「天」とは唯一天魔が望めるものだったんだよなぁ……。蘭や捨に与えられなくて、天に与えられていたものって「人の男」ってポジションで、それこそあとひとつ横棒があれば「天」に届くわけで……だから、あの人の「心」は手に入らずとも、「天」だけは自分のものだと思いたかったんだろう。
上弦天魔に関しては、やっぱり天魔というより「蘭兵衛」に近しい気がしちゃいますね。愛する人への情炎に狂って堕ちてしまった憐れな子。この天魔に関しては元から狂気的だったイメージがあんまりない。サバサバしてて言いたいことハッキリ言う蘭とは対照的な、大人しくて内気な子だったんじゃないかとさえ感じる。それが信長晩年で爆発しちゃったのかなーって……。
 
さんざんバブだのガラガラが必要だのなんだの言ってますけど、最近首がすわってあんよが上手になったので普通に怖くて怖いです。早乙女天魔、挙動が読めないから何するかわからないし、最近声を使い分けて人の恐怖をくすぐってくるようになったのでこえーよ!!!って思ってる。
メイクが序盤に比べてかなり美人寄り…というか「君…初日と顔ちがくない??????」過ぎて、オペラで見るとハワワワワワ…となってしまうんですが、メイク班じゃないので細かい変化とかはなんもわかんないです!!
私のお化粧レポ「化粧してた」「肌白かった」「まつげ長い」「なんか塗ってる」で終わる。推しの化粧うますぎてそろそろ「シューウエムラの専属モデルあるで!」って思い込んでます。は〜髑髏城と化粧ブランドコラボしないかな〜ひろせ蘭プロデュース無界の女の血リップ!地の男の泥パック!早乙女天魔のバシバシ睫毛マスカラ!
そんなもん買う金と心の余裕あったら登城するので大丈夫です。ありがとうございました。
 
でもホント後半でスパートかけてきて、私としてもやっと「これだーーっ!!!」と思える上弦天魔王に出会えました。今までずっと、何かやりたそう、まだ仕掛けたそう、探ってそう…と感じることが多かったので、推しの本気の本気がガンガン繰り出されてる光景に涙を禁じえません。ありがとう…こんな最高の推しに課金できる環境……
どうせ私が「最高!!!!これが正解じゃん!!!」って思ったとしても「ざんね〜ん!まだまだ途中でしたーっ!」って違う芝居を見せてくるのが推しなんで、楽まで油断せず心臓は予備の分も持って登城していきたいと思います。
 
■蘭兵衛
髑髏城の七人月~みうらんべが最高の月~絶好調すぎる。
「私の趣味に合う」という点で…最高で…好きで…クセは強いと思うんだけど…私は…たまらなく…無理…好き…
その蘭、百点!!!!百点満点中でな!!!!
 
私(太一オタク)と知り合いの髑髏オタク(太一オタク)とで見に行くこと多いんですけど。
一幕終わったあと「みうらんべヤバくない?」「知ってたけどヤバい」「どんどん好きになる…」って脳トロトロな会話をして、そのまま休憩時間みうらんべ…良い…みたいな話しかできなくて…私たちは何のオタクなんだ……(蘭兵衛という概念のオタク)
とにかく、そのぐらい良いです。大好き。

そもそも「顔きれいゴリラが大好き」という性癖にワカ蘭が刺さって髑髏城ズブズブ蘭兵衛ズブズブだった私なので、オラオラゴリラのみう蘭を好きにならないという選択肢がないんですよね。あんまりゴリラゴリラ言うのもな…私が記憶のなかでゴリラにしすぎかもしれない…と思って見に行ったら、兵庫にビンタし返されてキレて三連ビンタかましたうえに、まだビンタしようとして止められていたので、そんなゴリラなことある!?と混乱しました。
いいのか!?ゴリラでいいのか!?いいんだな!よし…あなたはあなたの道を…お行きなさい…。
(さすがに神の指摘入ったのかこのあとビンタ控えめになった……)
 
前回がひどすぎたので、今回は脳死感想以外にもいろいろと言いたい。
座席ガチャ勝利回があったこともあり、めちゃくちゃ蘭をよく見れたんですが、上弦蘭は細かいところでのしぐさ・所作、伏線の置き方がうまい……。なんでそうなったのか?というのが(私視点では)わかりやすいなーと思いました。
 
なんだろ。三浦蘭ほんとに気持ちがいいんですよね。見てて気持ちがいい、っていう感じ。花鳥風月で一番見てて爽快感ある蘭かもしれない。
蘭ってよく考えたら同情の余地なしのド外道なんですけど、見てるあいだ「うわ~~;;;蘭悲しい;;かわいそう;;」みたいに思っちゃうところがあって、鳥蘭とか…すごかったから…ウルトラ被害者ヅラしてくるから「蘭~~~;;;;かわいそうだよ~~っ;;;;」ってなって、劇場出てから「いや……あいつ自分が悪いだろ!!」ってはっとしてたんですよね…。
 
かわいそうっちゃかわいそうだし、見てて辛いし悲しいし、過去にとらわれたまま打ち勝てない、っていう人間臭さ、理解できるから辛いんですよね。蘭兵衛って、アレとかコレとかビジュアルから設定までもう何もかも「オタクーーっ!!ここで死ねーーっ!!」って火炎放射器で畑を燃やしまくるレベルで強いので。蘭兵衛をぶつけられると7割のオタクは燃える(調べてないです)と思ってるので…。

でも上弦蘭は、ドーンっ!で出てきてザクザクザクッて人殺して、ウワーッて裏切って、バーンッて死んでくからあんまり辛くない(私だけかもしれないけど)、いや当然だわそりゃこうなるわ…って思って見ていられる。ていうか月は極楽がかわいそうすぎて、蘭をかわいそうと思うより先に「極楽に謝って…」って包丁持ってしまう。ので、本来持つべき憎しみをきちんと蘭に向けられる気がしてて、私は楽しいんですよね。

これ花蘭のときも思ったんですけど、ピンと硬質で落ち着き一定ある人が落ちたとき、すぐさまひっくり返ってしまうのって、私はなんか…「わかる」んだよなぁ。重たいものは落ちる。着地点がわかりやすいというか。私が下弦蘭を「理解できない」と思うのは、彼がふわふわと風に揺られて落ちていくから、その軌道・行きつく先を読みづらい、というのがあるのかもしれない。
それは良しあしではなくって、ほんとに好みの世界で…でも私は…バカ……なのでみう蘭…わかりやすくて好きですね…。下弦蘭のほうがわかりやすいって人もいるだろうし、なんなら上弦蘭クセ強いから、下弦のほうが好きという人の気持ちもとてもよくわかる。上下で一番ギャップ激しいの蘭だと思うので、すごくおもしろいですね。
 
みう蘭の好きなところ。こんなに強いのに、わりとチョロいんですわ…。
一幕で天魔に「森蘭丸」って呼びかけられて、発作でも起きたみたいに胸を抑えてよろけて、そのまま天を仰ぎながらふらふらと歩き始めるところ。あそこね…もうあそこからみう蘭、半分は落ちてるんだよね…。愛情というか、呪いに近しいんだ。無界を、大夫を大事にしていたんだろうけど、みう蘭は殿への愛というよりも、単純に「殿の下で過ごした日々」に囚われていた気がするなぁ。やっぱりこうやって見てると、アプローチは花蘭に近い気がしますね。愛というより忠義の子。もののふであることをやめられなかった子。
 
…と思っていたら口説きがめちゃくちゃエロくなっていて情愛路線に転がりはじめていた…。口説きのとき天魔のこと引き寄せたり、腕を腰に回したりしてて「下弦蘭か!!!??」って焦りました。(その前日下弦蘭見たら、あっちは逆に天魔イヤイヤ期に入ってて上弦蘭か!!??ってなった)
でもそのあとは割りといつも通りというか、あんまり一幕から乖離してない蘭に戻るので、あの口説きのときの顔は殿の前でしか見せなかった顔…なのかもしれない。上弦蘭は、天魔のことはあくまで天魔だと思っていて、信長と同一視はしてない気がするんですよね。むかしは俺ら一緒にムチャやったよな…みたいな相手かな。
 
変更点がちらほら出てきて戸惑うものの、良い方向に変わったなーと思う点、すごく多いんですよね。
「無界の里の男と女、その命」が後期からめちゃくちゃ良くなった。すごい声がピン!と通って、揺さぶられた。ああこの時までは守ろうと思っていたんだな…半分落ちてはいたけど、もう半分は本気で、みんなを守りたいと思っていたんだな……って感じた。
 
「来い 大夫」もどんどん良くなる。
満身創痍でふらつきながら、焦点のあわない目をしていた蘭が、最後に大夫を捉えて「来い」と呼びかけるのがね……辛い…辛いよね…今回の蘭と大夫、恋愛要素が消えて親子ポジションになったぶん逆にめちゃくちゃ辛くなったよ…。
 
それとそれと、細かいところの小芝居も良い。
捨が「ボーッとした男」って言われたときにほんとにちょっとだけ小首かしげるのとか、さりげない着物のさばき方とか。オラオラゴリラだけど、所作は要所要所ですごく丁寧なんですよね。ああいう仕草見ると「あ…この人森蘭丸だ……」って思うし、あれでだいぶギャップが埋まる。

初日時点ではこんなに好きになると思っていなかったんだけど、今完全に好きすぎておかしくなりそう。もうおかしくなってた。人は髑髏で何回でもおかしくなれるしオタクは蘭兵衛でいくらでも狂える。
私はみうらんべさんにビンタされたら30発ぐらいまではご褒美として受け入れる覚悟があります。
 
■霧丸
霧ちゃん……
下弦霧ちゃんは「霧ちゃん…お、おぢさんだよ〜……^^」って気持ちで見てるんですけど、上弦霧ちゃんは「霧ちゃん…霧ちゃん…霧ちゃん……( ;∀;)」って心境で見てる。
 
上弦のほうがまわりのキャストとの兼ね合いもあって霧丸の難易度あがってると思うのだけど、でも平間霧丸、めちゃくちゃ好きです。下弦は兄貴捨と子分霧ちゃんって感じでわかりやすいけど、上弦は部活の先輩福士捨と後輩の平間霧ちゃんなので。学校帰りに公園でパピコはんぶんこするんだよ。なんであんたは先に卒業すんだよって卒業式で泣くのを堪えて平間霧ちゃんが言うと、福士捨は卒業したってまた会えるだろ〜って笑うんだよ。
 
上弦捨霧、そういう感じです。(伝わらない)
 
上弦霧ちゃんの良いところ!!!成長過程がとてもわかりやすい!!
あと下弦の霧ちゃんよりちょっぴりオトナで落ち着いてる。ゆえに感情をむき出しにするシーンでのギャップが激しくて、めちゃくちゃに抱きしめてえ……という気持ちになる。
 
上弦霧ちゃんは、下弦の霧ちゃんほど感情型ではないぶん冷静なので。
もしかすると、天魔王と思わしき鎧の正体(捨之介)に気づいたときも、「酒を呑まされて操られてるんだ」って気づいてたかも、と感じますね。天と蘭の口説きにも立ち会ってるし。
「あんたも苦しんでたから」って台詞が意味深でずっと考えてたけど、捨が霧丸と同様、過去に囚われて苦しんでいることに、捨より早く気づいていたんだろうな、と今では思います。捨本人は気づいていなけれども、それでも天に覆われているんだってことを、酒に操られている姿を見て気づいたのかもしれないよね。
 
沙霧⇒霧丸になって「山の民」がめちゃくちゃ強調されたけど、これが個人的にはゲキアツなんですよ。
月の捨之介は雨雲が振らせた雨を受け止め、川にして流す「地の男」。でも、雨を濾過して川に戻す役割を担っているものってなんだ?って考えると「山」なんだよなぁ……。
そして案の定捨之介は、雨を受け止めきることができず自身まで流されかけてしまうわけで、そんな捨を受け止めて闇から掬い上げてくれた霧ちゃんが「山」の子であること、すごく意味を感じてしまう。
 
霧ちゃんがいてくれなかったら本当に捨之介は死んでしまったのだろうし、捨之介を救うのは「天魔を死に追いやってしまった捨之介の考えが救った霧丸」という存在でなければいけなかったんです。霧丸という存在は、捨之介が間違いばかりじゃなかったことを教えてくれる象徴のような存在だから。
 
霧ちゃんとかいう存在のエモさが留まるところを知らない……
でも平間霧ちゃん ムキムキすぎて福士捨よりたくましいので筋肉で天魔王殺害ワンチャンあったと思うんだよね。天魔王は強いかもしれないがたぶん百発ぐらい殴れば死んだと思うので、みうらんと結託して右と左から同時にボコればよかったんじゃないかな……
 
上弦の私は天魔王のオタクです。
 
■兵庫
初日から後期公演にかけて、一番進化したのはやっぱり須賀兵庫だと思います。
上弦がかなり見やすくなったのも、大部分はこの人のおかげな気がするなぁ。何回も言ってるけど、兵庫がしっかりしてるかどうかで髑髏城というお芝居の強度が変わるので。
 
「お前が雑魚だと思ってる連中の力、見せてやろうじゃねえか!」で拍手起きるようになったの、すごいですね。でもわかるな。下弦はもっと渋いんですけど、上弦の兵庫の滾るような叫びはテンションあがるし、そうだ見せてやれーっ!って気持ちになるよね。若い須賀兵庫だからこそぶち上げられるポイントだなぁ。
 
須賀くん兵庫と高田さん極楽だと、かなり年の差開いてる印象で下弦よりきつくない!?って思うんだけど、須賀くんがほんっとーーに太夫のこと大好きなんだなぁ、って一生懸命さでいてくれるから、違和感を覚えたことはないなぁ。聖子太夫に女としてというより人間として惚れて、すごく尊敬しているんだと思う。
「日ノ本一の綺麗な背中だ 見失うわけねぇ」がね……とても好き。須賀兵庫は太夫の「背中」を見てきたんですよ。いろいろな、綺麗じゃないものも背負ってきた太夫の苦しみ悲しみ、過去ごと肯定して尊敬している。そのうえで「愛している」と感じている。ものすごく深い愛だよ……絶対太夫を幸せにしてくれる……。
 
序盤は歴代兵庫に似通った部分が多かっただけど、今では本当にきっちり須賀くんの兵庫だし、須賀兵庫めちゃくちゃ愛しいです。ゴム鞠のように跳ね続けてるんで大丈夫か!?wwwと思うけど。
 
しかし、あまりに子犬属性なので下弦の霧ちゃんと並べたら確実にどうぶつ奇想天外みたいになる
上弦荒武者隊子犬の集まりすぎる……うわ〜〜んやめてやめて天魔王;;;子犬に酷いことしないで;;;;;生類憐れみの令生類憐れみの令〜〜〜;;;
 
■極楽
えーーー……もうね……大好き……。
わたし、月髑髏最大の収穫は、個人的にはこの「聖子太夫」ですよってぐらい大好き…………。
聖子さん、悪役も合うんだけどこういう情の深い役やってらっしゃる時の懐の広さというか、度量の深さというか……唯一無二でほんとうにほんとうに好きなんですよ。
 
下弦太夫が「女」を演じつづける人だったのに対して、上弦太夫は最初から「女」として見られることは半分捨ててるというか、もう若い子にそういうの譲ったから!ってテンションでいるけど、めちゃくちゃに生き方が美しいんですよね。顔見世で歓迎されてるのも、老舗クラブの名物ママさんみたいな、常連ウケがすごく良い印象。無界すべてのカーチャンポジションなんじゃないかな。
 
自分も悲しい思いをしてきているのに、それを隠して気丈に振る舞い続けていて、でも無界ガールズのことはものすごく気遣っているんですよ。兵庫のことはホントに「変なこと言うヤツやなぁ〜」ぐらいに思ってそうだよね。今更、自分みたいなのに本気にならなくたって若い子がいるじゃないか、って。
 
でも私は兵庫の気持ちわかるよー!!上弦極楽、あっけらかんとしているからこそ時々見せる悲しい表情が胸に刺さるもん。
無界襲撃で蘭兵衛に一発撃ち込んで、失敗してその場に崩れ落ちるシーンがとてつもなく苦しくて、大好きなんです。ここで蘭兵衛に殺されるならそれもそれだと、絶望して受け入れてしまっている
 
一幕終わりに極楽は「本音を言うならその因果は私で消したい」って歌っているんですけれども、奇しくも蘭兵衛が「因果を断ち切る」ために手にかけたのは極楽以外の女たちであったわけで。上弦極楽は、自分を斬ることによって蘭が幸せになれるなら、自分の身を差し出せたと思うんです。ところが、極楽がそう送り出したせいで、娘みたいにかわいがっていた無界の女の子たちが死んでしまって、自分だけが生き延びて……月髑髏の「無事か?」「私だけはね」は、とくべつ重みがある。
 
あんなに愉快であっけらかんとした人でも、死ぬほど絶望して立ち上がれなくなって死のうとしてしまうんだ。そう思うとすごく苦しい。月髑髏のキャラは全体的に、他の髑髏よりも脆いように思えるのだけれども、人生経験が豊富で年をある程度重ねている極楽が脆いのは、胸が痛くなる。
 
だから最後に生きるよ!って強く宣言してくれるの、すごく嬉しいよ。月髑髏、特に上弦は若さゆえの過ちがテーマとして濃いんですが、そんななかで一番最後に立ち上がるのが大人の極楽太夫、という構図、とても好きです。
無界の里に境はないのだ……年齢の境もな……
 
 
その他キャストの感想も書きたいのですが、あとは終わってからになりそう。
自分は上弦、残り2公演(足せたら3公演になりそうです)になっちゃいました。まさかこんな通うとは思っていなかったので財布大爆死炎上!!!極髑髏を前にしてここが本能寺!!!なんですけど……悔いはないし、どちらかというと「もっと見たいなぁ」って気持ちのほうが強い。
 
最初のほうは捨天蘭の関係性がよくわからん…と思っていたのですが、中の人年齢を考慮すると蘭>天捨 みたいな感じなのかもしれないですよね。天も捨も子どもすぎて、どちらが大人になることもできずにわかりあえないまま終わってしまった。蘭は二人からは一歩引いた場所にいるけど、彼は逆に子どもみたいに幼く振る舞うことはできなかったからこそ、言えないことが多すぎてああなっちゃったようにも感じますね。
 
前にも書きましたが、月戯曲二幕タイトルがほんとうに「ああ…これが月のテーマなんだ」って感じる、凄まじいブツなんですけど。あのテーマ性を如実に表しているのは、どちらかというと上弦のほうに感じる。あのタイトルひとつでいくらでも妄想できる…カズキナカジマやはり天才…という代物なのでまだの人早く戯曲買って見て私と一緒に泣いて。
私は電車のなかでぺらっと捲って目に入って、無理すぎて泣いて暴れました。帰宅後の、自宅の布団の上で。(家まで暴れるの我慢して偉いなぁ〜〜!!)
 
ほんとにほんとに月髑髏終わってほしくないよ……と毎日めそめそしているんですけど……
そんな時極のビジュアルを見ると
 
「わたし 一ヶ月後はこの天海さんに心も財布も抱かれてんだろうな……」
 
という予想がつきすぎるので悲観しないようにしてます。もう財布とか残高みたいな概念忘れたので。過ぎたる我が身の忘八稼業(ステアラ通い)……粋じゃねえよな……オタクだから仕方ないんだわ……。
 
でもロスに陥るのは確定している。
ので、早くゲキシネやって!!!!!!バ◯ト9のゲキシネカフェで虚無しか感じられないコラボメニュー出して!!
5万円ぐらいしても問題ないので花鳥風月極BOX出して!!!!!!!!!!!!
2.5系だとキャラ追いかけるカメラあったりするって聞いて嫉妬に狂ったから捨天蘭だけでも追いかけカメラ出して!!!!!!!
 
口説きのときいつも天蘭見ちゃうので、そこだけポカーン…としてる霧ちゃんカメラもお願いします。
 
霧ちゃん、ほんと変なモン見せてごめんな。あと数公演耐えてくれ。